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日本の森と湖へ

2010-08-20
18日19日。インターネット環境などとは程遠い状態の2日間。もっともiphoneを使用すれば、小欄の投稿も可能であったが、環境そのものが20年前に逆戻りしたような気分で2日間を過ごしたように思う。

外部組織の研修で長野へ。今年は寅年で御柱の歳だ。諏訪大社上社本宮・下社秋宮で、新しく立てられて未だ木肌色が残る御柱を参拝。御柱といえば、崖から巨木の柱を滑り落とす大祭が有名だが、その滑らした跡も生々しい御柱を初めて目の当たりにした。

夜は諏訪湖上での花火。宿から少し歩いた諏訪湖畔で浴衣に花火という夏の風物を堪能した。やはりこれが日本の夏。広々とした諏訪湖に夏休みらしい光景が展開した。先週までに体験したカナダの湖とは、大きく違った光景。観光地・諏訪という風景をどのように受け止めてよいのか戸惑いながら、花火の光が舞う夜の湖面を観ていた。

19日は早くから車山高原へ。山道を登る車窓から森が見える。これまたカナダの森とは当然ながら違う。日本的な光景と、左車線に違和感を覚えながら車山展望リフト乗り場へ。二つのリフトを乗り継ぎ車山山頂の標高1925mまで登る。あいにく雲がかかり日本アルプスの美しい山々を見ることはでなかった。

諏訪湖周辺に戻り「原田泰治美術館」へ。「空・山・風・道につつまれたふるさとの暮らし」が見事な絵画で描かれた作品の数々。童謡唱歌的な世界を実に見事な色彩感とともに描き出した原田の作品は見応えがあった。名誉館長にさだまさし氏というのも肯ける。日本のふるさとにある、穏やかで美しい光景。我々日本人が心を癒される趣向として、これからも大切にしていかねばならないだろう。

その後、サントリーの「白州蒸留所」へ。「南アルプスの天然水」でも有名なこの地には、「世界でも珍しい森の蒸留所」が広大な敷地の中に建ち並ぶ。そのせせらぎの水の清らかさ、森林の優しいぬくもりが感じられる環境。この中で実に精緻な工程を経て、琥珀色のウイスキーが蒸留されている。アルコールに対しては、特に最近は興味を深めることはなかったが、その見学を通じてウイスキー製造という神秘的とも言える長年の過程に敬意を表したくなってきた。試飲でいただいた「白州12年」のコクのある味に満足。自然と共存し、清らかな水と森の恵みと長い年月が、この味を醸成する。サントリーという会社の一つの考え方に触れた気がする。

夕刻、東京へ戻る。

日本の森と湖は、カナダとは違う趣を見せてくれたが、その中に「日本のこころ」をいくつか発見できた。

インターネット環境と離れるというのは、環境そのものではなく、同行した人々の意識

これまた自分の立ち位置を測定する意味を考えるに至る


やはりカナダ・アメリカからは早く帰り過ぎた
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