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ひととせにひとたび集う

2010-08-01
31日(土)7月は3年前に急逝した恩師の御命日。小生を始め恩師を慕っていた学生たちで、7月の第3か第4土曜日に恩師を偲び、墓参とともに一席を設けるのが恒例となった。今年で3回目の集いということになる。

 暑い陽射しが照りつける日中を避け、またまた後の一席に時間を合わせるが為、夕刻に墓参から参加の面々が集合。これも恒例となった駅前の花屋で、どちらかというと通常の墓前に捧げる花とは趣を異にし、おしゃれな花を仕入れることにしている。夏らしく向日葵を花束に入れもらい、恩師の人柄を偲びつつ霊園に向かう。

 無宗派で、公園のように花に囲まれた墓地に恩師は眠っている。この1年の報告を胸に呟きながら、墓前に向かった。花も生けて墓石を水で洗い、頭を垂れていると、偶然にも恩師の奥様とご子息がいらした。あまりの偶然に、奥様も大変感激してくれて、小生たちに感謝の言葉を繰り返し添えてくれた。様々に気を遣っていただくこともどうかと思い、昨年は霊園事務所に墓参した旨の記帳をして帰っていた。ところが、この偶然、どうやら恩師が天から私どもを引き合わせてくれたようであった。

 3年前の夏で、恩師との時間は止まった。しかし、恩師を慕う我々と、今も夫として父として愛する奥様・ご子息とが出会うことで、また3年間が新たな時間として、恩師と共に歩んできたことが実感された。恩師から受けた教えは、決して無くなることはなく、今も猶、我々個々の心の中に生きているのだ。この日の偶然は、まさにそんなことの象徴的な出来事のようであった。

 霊園から引き上げて、仕事のある者たちも参加すべく、夜は馴染みの小料理屋へ移動。店の片隅にある座敷を陣取り、和やかな酒の時間となった。参加した者たちも、3年前は学生であったが、今や立派な社会人。それぞれの分野でそれぞれに活躍している。お互いが様々な仕事の苦労を抱え込みながらも、意欲的に生きている姿が印象的であった。

 ひととせにひとたび集う

 その意味を十分に噛み締める夜

 恩師の天からの眼差しは、我々に等しく優しい
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