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凛々しき蓮舫氏の入閣

2010-06-09

8日(火)菅直人新政権が発足した。鳩山首相がいくつかの問題を抱え込み、辞任した後を受けて、大きな期待を背負っての船出だ。菅首相の言葉には力があり、今まで副総理であった際の存在感とは、一皮も二皮も剥けたような、思わず期待を寄せたくなるような会見を行っていた。

 それにしても、日本には政治リーダーがいない。いや「いなかった」と言っておこう。菅政権がどのような道を歩むかは、予想だにできないが、政治を導くリーダーシップを持った者が、この5年間ぐらい皆無である。

 その中にあって、「サラリーマンの息子」であることを自称する菅氏は、新たなタイプのリーダーを感じさせる。「サラリーマンでも自営業者の子供でも政治家が目指せる」という趣旨の発言は、今までの日本政治を打破する風が感じられるからだ。旧来の自民党政権では、政治家の世襲に関する問題も取り沙汰されていた。そうした中で、市民の中から立ち上がり、歩んできた菅氏が首相になったのは、大きな意味があるといえよう。

 さらに、この日の組閣映像を見ていて思ったのは、行政刷新大臣となった蓮舫氏の凛々しさだ。官邸に入る際も、組閣記念写真においても、女性として限りなくかっこいい。事業仕分けで、毅然とした態度で官僚に対抗していた姿は、記憶に新しいが、その彼女が、更に実行力を発揮できるポストに就いたわけである。この姿は、やはり未だ男性中心の日本の政界に大きな風穴を開けるはずだ。そして、あの凛々しさを眼にした日本の女性が、多くの勇気をもらうはずである。

 蓮舫氏のTwitterを見ていると、やはり子育ての話題と行政刷新の話題が両立していた。今後は、更に家庭と大臣との両立が大変になるだろうが、子育てをしながらの42才最年少女性大臣の姿は、少子化など閉塞感にある日本社会に、明るい方向性を示してくれるはずであると、大きな期待を寄せる。それほど彼女の毅然とした凛々しさは、存在感を発揮していたように映った。

 政治家の年代も、民主党の三役人事を始め、かなり若い世代が中心となった。ようやく日本の政治が形の上で、世界基準に追いついたのかもしれない。

 船出する菅政権は、もちろん様々な困難が待ち受けているだろう。しかし、日本で初めて選挙を通じて行われた政権交代の、序章が頓挫したことで、本質的に新しい日本の政治の黎明が見えるという期待を持って、この内閣を見守りたいものである。

 蓮舫氏の凛々しさ

 そこに日本の政治家が失った、新時代の鋭気を見た気がした
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